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2021.03.28 (sun)

レポート

鹿児島×渋谷 クリエイティブシンポジオン<SESSION2>これからのローカルビジネスと働きかた(中編)

▶トークセッション / テーマ2 
これからどのようなローカルビジネスが生まれていくのか?

オンラインで広がる“共感”コミュニティが支えるスモールビジネス

九法:皆さんのお話で共通しているのは、基本インターネットを介して、仕事はもう第三極があって、都市にい続ける必然・合理的な理由というのはどんどん薄れてきてると思いました。そうするとこれからどんなローカルビジネスが生まれてくるか、今どういうことが起こりつつあるのか、みたいな話も少し聞いていきたいと思います。

家入さんは、CAMPFIREで早いタイミングからローカルにも目をつけていたと思います。2016年、それこそ「CAMPFIRE×LOCAL」みたいなサービスを立ち上げたり、自治体との連携みたいなものも早くからされてきていますが、ここ最近地方発で盛り上がったスモールビジネスの事例などあれば、ぜひ教えていただきたいです。

家入:今回このコロナに関してCAMPFIREの利用がすごく伸びてます。これまでの経済活動が継続できなくなったような方々がたくさん使ってくださったところが大きかった。新しい使われ方だなって感じたのが、例えば、牛乳とかお肉とかの生産者さん、飲食店さんですね。クラウドファンディングって短期的に熱量をすごく集めるんですよね。その1〜2ヶ月中でプロジェクトを実施して、その後、クラウドファンディングで集まった熱意で、今度は継続的な月額課金のコミュニティを作る流れが生まれました。

牛乳・乳製品を作ってる方々がコロナで学校が休校になってしまって、もう全部廃棄しなきゃいけなくなり、その中でクラウドファンディングを使って、買ってください!みたいなかたちが生まれました。そして、そこで買った方々が、ファンになっちゃうんですよね、商品が本当に美味しいし、その思いも伝わってきますし。

結果、そのまま月額課金型のコミュニティに参加することで、定期的に商品が送られてきます。そして、その生産者さんも毎月の収入がある程度安定してくる事例がいくつかありました。これはもちろん、みんながみんなできるわけじゃないかもしれないですけど、その生産者や飲食店なども、商品を提供してその対価を受け取って、それで終わりではなく、そこでファンになった方々を対象に毎月何かしら支援をしてもらい、互いに支え合う流れができています。それが面白いなと思いましたね。

九法: その月額課金型コミュニティみたいなものがビジネスとして起こっている話、面白いのですが、それっていわゆるサブスクリプションサービスだけでなく、何かコミュニティで会話をしたりだとか、いろんな情報交換をしたりだとか、そういうものも含めて、プラットフォームを運営してるっていうサービスなんでしょうか?

家入:そうですね。オンラインサロンとかファンクラブとかをイメージしていただけるとわかると思います。似たような仕組みになっていて、そこに参加してる方々は、お互いに交流とかもしますし、商品も送られてくると。 クラウドファンディングって僕の感覚では、参加料払ってるイメージなんですよね。物語や思いみたいなものに共感をして、お金を払って、彼らの物語に参加をするってかたちなんですよね。結果、物とかサービスとか、何かリターンがあるんですけど。だからこのサブスクリプションモデルのコミュニティも同様で、参加料を払ってコミュニティにも参加するし、物語にも参加するしそういう感覚なんですよね。好きな地域だったり、好きなお店だったり、そこに属する人たちで支えていくっていう観点は、これからのローカルとかコミュニティを考えたときに、すごく大事な観点かなと思っています。

何かこれって、デパートと商店街の関係みたいなものかなと思うんです。 要は、デパートができた結果、商店街から人が減ってしまったってよくある話じゃないですか。なぜみんなデパートにも行くか?っていうと、品揃えが良かったり安かったり、便利なんですよね。そこで失われている観点が何かっていうと、自分たちの地域を自分たちで支えていくって感覚。便利だからそっちを使ってしまう。それはしょうがないと思うんです。僕だってそうだと思いますし。だけど、例えばちょっと高いけど近所の八百屋さんで買うとか、品揃えは大型スーパーにかなわないけど商店街のここで何か買うとか、何かそういう観点を持つことで、社会って持続させられると思うんです。Amazonで買う人の売り上げを、いかに自分たちの地域に落とすかってことを真剣にやっていかないといけない。めっちゃくちゃ便利ですよね、僕も買いますし。だけど、便利だからAmazonで買っちゃうその幾分かを近所で買うみたいな方向に、どう持っていってたらいいのかな、みたいなことをすごく考えますね。

九法:そうですね。コロナの状況になって、近所の商店街に行く時間が増えたなというのがありましたが、クラウドファンディングっていうバーチャルな仕組みを使うと、より自分の生まれ故郷の小さい商店みたいなものに対して、応援したり物を買うっていうこともできるんだって、お話しを伺いながら思ったことでした。

今の家入さんのお話をふまえて、まさにCAMPFIREを使ってこのコロナ禍に、坂口さんもリバーバンクの資金調達をされてたようですが、実際使ってみてどうだったのか、リアルな経験として聞かせてもらえますか?

坂口:キャンプやイベントは、当然コロナで全然活動ができなくなって、行政と一緒にやってることでもあるので、イベントはストップすることも多くて。ちょっと新しいやり方に転換しなきゃいけないなと思っていました。
熱量がもう駄々下がりしているので、それをどうやって上げるかっていうので、クラウドファンディングを始めました。僕が自分の音楽活動の中でやったときもそうだったんですが、クラウドファンディングのいいところってお金もあるけど、それよりも人の熱量を高めて巻き込めるところなんでしょうね。場所は、鹿児島の本当に外れの過疎地域でも、支援してくれた方は全国にいて、すごいコミュニティができたなと実感がすごくあるんですよね。そのとき盛り上がったし、達成できたときにはすごくいい感じでした。
学校とか会社とか地域とか、場所に縛られた支援型のコミュニティではなく、僕らのそこでできたコミュニティは、ビジョンとかストーリーとか、そういうものに共感してくれてる人たちの繋がりができていて、それはまさに第三極の中にあったんだなと。クラウドファンディングだからこそだなと思いました。
ここから先、まさにそのCAMPFIREで盛り上がった熱量を、ここで終わらせてはもったいないし、これからどうしていくかとなったとき、場所の切り売りだけだと、もうあまり面白くない。まさに今のCAMPFIREコミュニティを立ち上げようとして準備してるところなんですよね。それがクラウドファンディングの次のかたちだと思っていましたので、何か、その自然の中の廃校にいつでも通えて、月額払ってくれればいつでも使えて、そういう静かな暮らしを時々できる、僕はそういうふうにして今すごく幸せに暮らしているので、シェアしたいなっていう感じなんですよね。そういうことがやりやすくなったってのは、本当にクラウドファンディングできるプラットフォームがあること、オンラインだからこそだなと思います。既存の寄付とは、全然違いますよね。

九法:おふたりのお話を伺ってると、やはりローカルでスモールビジネスをやっていく上で、その第三極のコミュニティをどう作るかが1つの鍵になりそうですね。D to Cはまさにコミュニティみたいなものがすごく重要だと思いますが、スモールビジネスを展開していく上で、ビジネスとそのコミュニティの役割とか関係性とか、そのあたりは今どう変化してるのでしょうか?うまくコミュニティをビジネスに活かしている例などあれば、ぜひ佐々木さんに聞きたいなと思います。

佐々木:コミュニティには可能性しか感じなくてですね、D to C は基本的に自分でプロダクトを作って、プロダクトを売る手段の一つとしてコミュニティを活性化するっていうことが多いと思うんですけど、何か最近順番が逆になっている。つまり、コミュニティが先にできていたりとか、あるいは自社プロダクトを作らない、そういうブランドも増えてきています。
例えば「ソウルサビー」というスニーカーを扱うコミュニティを月額数十ドルで運営してる会社があります。スニーカーマニアが集まって、スニーカー談議をして、最新情報がSlackなどでどんどん入ってくるような感じです。要は、彼らは自社でスニーカーを作らず、ナイキのスニーカーのここがいいよねとか、そのスニーカーの新モデルがここで買えるよとか、そういう情報共有をしてるだけで、ゆくゆくは自社のサイトでスニーカーの販売自体もやっていきたいということでやっているんです。自社プロダクトがないこと、コミュニティから始まってるってところがすごく面白いなと思っていて。こういうモデルは、これからどんどん増えてきそうだなと思っています。

九法:戦略的には、スニーカーを作ろうとして起業して、第一歩としてコミュニティを作ったのか、それともコミュニティの先に、スニーカーを作ろうっていうことになったのか?どちらでしょう。

佐々木: まずスニーカー文化っていうものを、より健全なものにしていきたいっていうモチベーションで始めていて。自分のスニーカーを売るではなく、レアスニーカーとかを自社サイトで取り扱って、売っていきたいっていうことですね。 基本的に、自分たちがどういう社会を作りたいのかをベースに起業したときに、それを全て自社プロダクトだけでやるっていうのは難しいケースもたくさんあると思うんですよね。なのでそういった観点で、他社のプロダクトなんかも扱いながらやるっていうのは、面白いのかなと思いますね。

九法:なるほど。そもそも物とかサービスを売ってるというよりは、まさに自分たちが世の中に対してどういう意思を持っているのか、どういうアティチュードなのか、みたいなところを売ってるということですね。

佐々木:そうです。結果的にお金がついてくる、そういうことなんですね。あと1つ事例としてご紹介したいのがあります。今の話と少し変わるのですが、家入さんがAmazonに払ってるお金をいかに少なくするか、みたいな話をされていましたよね。「Bookshop.org」というサイトがあって、これは、パンデミックで世界中の地元の本屋・書店の廃業が相次ぐなかで、みんなAmazonで本を買っている状況へのカウンターとして、本屋さんがめちゃくちゃ簡単に、そのサイト上に自分の店舗を持てるっていう感じなんですよね。
グローバルでおそらく1000店舗以上の本屋さんが登録をしています。手数料もかなり高いところが、すごくコミュニティ的に運営されてるっていうのがあって。オンラインなんだけども、ローカルで買えるっていう、そういうモデルがいくつか出てきて面白いなと思います。

九法: そうですね。オンラインなのにローカルで買える、新しいかたちの導入なのかなと思います。ビジネスをする側としては、どういう世界を作りたいのかみたいな意思が重要になっていて、ビジネスを享受する側、何かを買う側からすると、家入さんや坂口さんの話からも、応援したいとか、参加したいという気持ちがより重要になってきた、そんな話だったのかなと思います。

ークセッション テーマ3 
これからの都市と地方の働き方について

大切なのは“どう生きたいか”。理想の働き方は生き方から導かれる

九法:さて、働き方の話に移っていきたいなと思います。まさに第三極みたいなところが出てきて、ローカルビジネス、スモールビジネスが立ち上げやすくなってきた。それを踏まえて、自分たちがどういうふうに働くか、あるいはどこで働くかっていうことを都市でやっていく必然はなくなっていくんだろうと。

それこそ、住む場所みたいな観点で言うと「ADDress」っていうサービスが割とわかりやすいと思うのですが。これは月4万円からいろんな場所を点々としながら住んでいくっていうようなサービスも登場してる。要するに、仕事もそうだし、住んでいる場所というものも流動化してくれるようなインフラが整ってきてるんだと思うんですが、そんな中、これから働く場所、働き方はどう変わっていくのか。
ぜひ、働き方お兄さんの横石さんに伺いたいのですが、いかがでしょう?

横石さんは、もともと東京と鎌倉で、鎌倉には北条SANCIというコミュニティスぺース、ワーキングスぺースを運営されているわけですけれども、これからどんな働き方に変わっていくのか。ご自身のこれからの展望も含めて伺いたいと思うので、お願いします。

横石:コロナ禍において、地方で暮らしてみたい、都市ではなく自然がいいという人は確実に増えています。特に20代が顕著です。ただ不安なのは雇用や収入の問題ですよね。実際に移住した先で雇用があるのか。その答えに関しては、坂口さんがお話しされてたような第三極の中に雇用とかビジネスとか、仕事を発見していくっていうことはヒントになるだろうと思っています。

ですが、それを突き詰めていくとどんどんと場所の固有性はなくなって、平均化していくわけですよね。仕事や仲間はクラウドサービスを経由すれば成り立つわけですから。今までは「どこで働くか」を決定することは大きな覚悟が必要だったわけですが、これからは良くも悪くもそこまで大きな覚悟も必要じゃなくなってくる。

今までよりも場の固有性というのは薄まっていくわけですから、受け入れる側としては移住者に対して「コミュニティに参加してもらうためにはどうすればいいのか」「物語の中に入ってもらうには何が必要なのか」など、彼らが「何をするか/誰と一緒にやるのか」みたいなところまで設計をしていくことが問われてくるのではないでしょうか。

僕は鎌倉でシェアオフィス事業をやっていますが、それは不動産業というよりもコミュニティ・サービスを提供するようなもので、「このコミュニティに参加したい」「応援したい」と思ってもらうことを重要視しています。ただ、気をつけているのはコミュニティと聞くと、誰でも入れそうな開かれた雰囲気を持つのですが、あんまり拡張しすぎてもうまくいかないケースも多い。ですので、できるだけ熱を逃さないためにも招待制をとっていまして、僕が知っている人や知り合いの知り合いなど、顔のみえる範囲だけで運営をしています。そうすることによって、心理的安全性もあれば、仲間意識も芽生えやすくなり、人が人を呼んでくれるような状況が起きたりするわけです。

なので、これからは働く場所が問われるというよりも、人だったり志だったりと、そこに集まってくる理由みたいなものが問われているのかなと考えています。

九法:そうですね。働く場所の意味は、それほどなくなるけど、集まる理由が大切だと。 横石さんはもう1つの拠点が鎌倉。鎌倉は東京から1時間程で行けるのですごく都心には近いわけですよね。そういうところがある種、東京のオルタナティブとして整備されていくようなイメージは湧きます。でも、ちょっと郊外で独立しているような、独立経済圏を持っているような…鹿児島もその1つだと思うんですが、そういう場所で働くのは、また結構変わるのかなと今のお話を聞きながら思ったところでした。横石さんだったら、東京・鎌倉以外にここだったら働けそう、みたいなものってあるんですか。

横石: 鎌倉も車で1時間程度なので、アクセス良いんですよね。主要都市も空港から行けば福岡はすごく働きやすいと思います。その代わり、もうみんな寄ってたかって集まってたりするので、どちらかというと、もうちょっと辺境の地で、辺境な人たちと交わってみたいなっていう思いはありますけどね。

九法: ちなみに狙っている場所はあるんでしょうか?辺境の地で、ここで働きたいとか?

横石:それこそ鹿児島は行ったことがなくて。暗号みたいな食べ物多いじゃないですか?(笑) なんでしたっけ…かるかんとか?イメージしづらいものが多いような気がします。

九法:(笑)かるかんは、山芋で作った甘い饅頭ですね。猫の餌ではないんです。

横石:暗号化された、その場所とかローカリティに対しては、ちょっとコロナ禍になって、すごくアンテナが立つようになりました。

九法:暗号化されたローカリティ、なかなか面白い!家入さんはいかがでしょう。家入さんご自身は、これからどんな働き方をされたり、どういう場所で、どういう働き方をされたいのか何かありますか?

家入:CAMPFIRE×LOCALを立ち上げてから、全都道府県をまわったんです。前から地域に関してはすごく興味があって、居場所作りとか、そういった活動もやっていたので、そういった意味もあるんですけど。いつも現地の方々と交流すると何か新しいものが見えてくるというか。

地方創生みたいなもので、いろいろなものがパッケージ化されて、どこかでうまくいった事例をコピーアンドペーストすることがたくさんあって。でも、それではうまくいかない事例もあって。要は、本当に大事なものって、実は足元にたくさんあるというか。ずっとそこで生まれ育ったからこそ見えないもの、外から来たからこそ見えるものがあったりして、そういったものを1個1個拾い上げる作業なんだと思うんですよ。自分たちの地域の本当の魅力は何なんだろう、当たり前のようにあるものが、魅力だったりするわけですね。

そういう事例をたくさん知る中で、そういう人と会う中で、特に県外からそうやって移住された方々の話を聞いてると、こういう仕事をしたくて移住した、ではなくて、こういう生き方がしたくて移住してきた結果、こういう仕事をしている、みたいな人が多いなと思ったんですよね。

要は、働き方ってすごく大事なんだけど、働き方ってイコール“生き方”でもあると思うんですよね。働き方だけで論じてしまうと、どうしても例えば、 複数の仕事を持とうとか、仕事を分散させようとか、何枚も名刺を持とうとか。そういう手法論に行きがちだけど、大事なのは“どう生きたいか”であって。逆算して、働き方は導き出されるものだと思うので、僕がいろんな地域で会った元気な方々は、生き方が先に定義されていて、そこから働き方が導かれてると感じています。

クラウドファンディングって、要はそういった方々1人1人の小さな物語の集積だと思うし、それこそが、その地域の魅力に繋がっていくんだと。ボトムアップで、この地域の魅力って作られていくんだなっていうことを、すごく感じたんですね。そこから自分なりに、地域の魅力とは何かとか、地域で生きるとは、働くとは何かとか、いろいろ考えることがすごく増えたんですけど、一方で自分はどうかというと、まだ東京にいて。それを引け目に感じているというわけではないんですが、何かそういった方々に対する憧れみたいなものがすごく増す中で、自分はまだ東京にいるという状況です。

九法:そうなんですね。

家入:コロナ期間中、福岡に数ヶ月戻っていたんですね。このまま福岡っていうのもあるかなとかも感じましたが、いろいろ考えてまた戻ってきてしまったっていうのが正直なところですね。でも、ITの経営者とかの繋がりで言うと、みんな最近軽井沢だとかに移る人はやっぱり増えていますね。

九法:締めにふさわしいような話でしたけど、働き方は生き様であり、働き方より生き方。生き方をベースにどう働くか、仕事をするってことであれば、皆さんの話から総合すると、やっぱり土地って特に関係ないわけですよね。でもどう生きたいか、どう人間らしく過ごしたいかというとき、豊かな自然があったり、より食べるものが美味しいところに行ったりとか、そういう選択になっていくんだろうなっていうのが、今の話を聞いていて思ったところでした。
佐々木さんどうですか?どういう生き方をこれからしていきたい?(笑)

佐々木:いやぁ、すごくありがたいお話があった後に難しい (笑)
先ほど「ADDress」の話も出ましたが、すごくいいなと思うのがコミットしなくていいというか。移住って、もうそこに5年、10年腰を落ち着けるぞ、みたいな感じがあると思うんですけど、数ヶ月とか、1年間のうちこの時期だけとか、なんかある種プロトタイプ的に、ここどうかな?みたいなところをつまみ食いしながら、自分にどういう生き方が一番いいかなと探れるっていうのはすごく良いなと思いました。個人的には、そういうADDressっぽいスタイルはすごく憧れているので、これからそのようなサービスがどんどん増えていって、柔軟にいろんなところで働きたいとは思います。働きたいじゃないですね、いろんなところに行きたいなというふうに思っています。

九法: そうですよね。定住ってなると、ものすごいハードルが上がってしまうけど、5年〜10年と住み続ける必要ももはやないわけで。それを可能にするようなzoomやADDressみたいなサービスがある。そうすると、もう本当に気軽に、もしそこが嫌だったら出ちゃえばいい。そういう生き方・働き方ができるのならより良いなと僕自身も思うわけですけども。皆さんの働き方・生き方のお話を聞いたところで、坂口さんにバトンをお渡しして、続きのお話を聞いていただければと思います。

坂口:本当にすごく面白い話がいっぱいあって。やっぱり家入さんが言っていた、小さな物語の集積っていうのがクラウドファンディングで、そこで熱量を高めて、集まった人たちがボトムアップでまちを魅力的にするって話、興味深かったです。このボトムアップの小さな物語の集積が、何か大きな物語になってきてるような気がするんです。
昭和、平成にかけて大きい物語が失われてきたっていう背景があったと思うのですが、どんどん多様化・分散化していって、高度経済成長みたいな大きい物語があったのが、今は誰もそれを信じられなくなって。崩壊していった後で、今度はボトムアップで何かそういう小さな物語がいろんな地域からたくさん生まれてきて、それが見える化したことで何か大きい物語になりつつあるような、そんな気がしています。お話を聞いていてワクワクする感じがありますね。

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